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癒しの中にブラックユーモア満載のアニメ「人類は衰退しました」全話ストーリー紹介&感想

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

 

「人類は衰退しました」は2012年夏(7~9月)放送のライトノベル原作アニメ、全12話。可愛らしい外見からは想像もつかない程の超常的科学技術を持つ現地球人類「妖精さん」がいる人類が衰退した未来を舞台に、妖精さんと人間との間を取り持つ調停官の仕事をする「わたし」の活躍を描くブラックユーモア溢れる作品。

 

ジャンル&キーワード

日常、ほのぼの、SF、ファンタジー、シュール、ブラックユーモア

 

おすすめ度

★★★★☆(星4)

 

こんな人にお勧め

  • シュールな作品が好きな人
  • ブラックユーモアの好きな人
  • ほのぼのしたい人
  • 妖精さんと戯れたい人

 

www.marv.jp

 

目次 

 

 

 

総評

人類が衰退した未来を描き、妖精さんの可愛らしさや、ほのぼのとした世界観で一見癒される日常系に見えて、実はシュールでブラックユーモア満載と云う独特なノリのある作品。しかもたまに泣かせにくるおまけ付き。

主人公である「わたし」の性格に何故か癒される。天然でマイペース、おとなしく清楚な雰囲気を持つも、内面は超現実主義で皮肉屋。淡々とした語りから、内心のキレと毒のあるツッコミが炸裂する。弱みを握った相手を追い込んだり煽ったりするのが得意で、腹の中は真っ黒。どんな状況になろうと焦ったり慌てたりすることがなく、終始淡々とした物言いを貫くマイペース人間。癒しとシュール&ブラックが同居している性格が本当に面白い。

様々な超常的科学技術で問題を起こしたり解決したりする妖精さんが可愛い。話が通じているようで通じていない、会話しているようでしていない、何か考えているようで考えていない、そんな存在。幼稚園児レベルの言語能力ながら不意に出てくる難しい言葉のギャップが凄く、わたしとの絡みではわたしの性格も相まって面白さが加速する。

ED曲の伊藤真澄「ユメのなかノわたしのユメ」が、暗い曲調ではないのに衰退していく物悲しさがなんとなくある面白い楽曲で、この作品の独特さにマッチしている。

 

注意:ここからは、ネタバレありです。

 

各話ストーリー&感想(ネタバレあり)

#1:妖精さんの、ひみつのこうじょう episode1

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

可愛らしい外見からは想像もつかない程の超常的科学技術を持つ現地球人類「妖精さん」がいる人類が衰退した未来。妖精さんと人間との間を取り持つ調停官の仕事をする「わたし」は、 配給が滞り物資不足に陥っていたクスノキの里に赴き、卵を産まなくなった鶏を食用とするため殺生を試みるも逃げられてしまう。

わたしは食事に肉がないと言う祖父のクレームをやんわりとかわし、家の妖精さんたちに物資不足でお菓子が作れない事を話す。それを聞き落ち込む妖精さんたち。

数日後里に妖精社の様々な商品が出回る。配給元の分からない品々を調べる事になったわたし。助手さん曰く品々は勝手に補充されると云う。試しに魚の缶詰を食べるわたしは、美味しいが魚とは違う何かでできていると感じる。

鶏を逃がした事で会議が開かれ鶏を捜索することになったわたしたちは、動く加工済みの鶏肉を発見、捕らえようとするが失敗し事実を無かった事にする。しかし走るチキンの噂が里に広まり、わたしはチキンに焼印されている妖精社を調べる事に。

妖精の中田さん同行の元妖精社を訪れるわたし、祖父、助手。工場を案内する受付さんは妖精とは関係なく操業200年の老舗の会社であるという。妖精さんが救援物資をプレゼントするために工場を再建して運営していると考えるわたしだが、人間が介在しており不思議が残るのだった。

 

感想:

わたしが怪しすぎる商品をバラ撒いている妖精社を調査しに行く第1話。衰退した未来ののどかな雰囲気、シュールな世界観、腹黒いわたし、かわいい妖精さんたちが楽しめる。

淡々と胸の内を語るわたし。現実主義かつ皮肉屋な感じが面白い。

  • 「鶏たちの逃げる代価は人間たちの空きっ腹です」。
  • 祖父から肉が食いたいと言われるも「男の人達も狩りの収穫がなかったのでしょう?」と鶏を逃がし大目玉をくらう所を、「普段の職務を放棄して狩りに興じた男性陣の責任を追及することでうまく相殺しました」。
  • 会議と言うのは漫然と進められがちですが、実は気付かないうちにコストを消費してしまう見えない怪物のようなものです。会議をしてはならない、結論は話し合う前から既に決まっている。
  • 鶏を探すことになったわたしたち。「行為に意味は無くても何か手を打ちましたと云う事実だけが必要なんですよ。落とし処として」。
  • 動く加工済み鶏肉を逃がしてしまうわたしたち。「本件は里の人々には伏せる事に致しましょう。(事実の隠ぺい)。誰の仕業かは全くもって不明でどのような被害が出るかわからず無用の混乱を引き起こす可能性があります。(印象操作)。いいですね、ご家族にも内緒です。それらは情報漏洩に当たり重く罰せられる可能性があるかも知れませんのでくれぐれもご注意下さいね。(脅迫的誘導)」
  • 妖精社に入り妖精の中田さんにどう思うか聞くも「どうも思わないです」と答えられ「さめてるぅ」。

 

 

 

#2:妖精さんの、ひみつのこうじょう episode2

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

他の社員とは会った事もないという受付さんと話をしながら工場内を進むわたし。振り返ると祖父が居なくなっている。受付さんが探しに戻るも受付さんも帰ってこなくなる。

あまりにも怪しい状況から、楽しい事があると自然と増える妖精さんに増えて貰い盛大に工場を解体する事を考えるわたし。しかし、助手さんのネガティブ絵本のせいで妖精の中田さんは落ち込んでしまい、増殖の作戦は失敗する。

助手さんとも逸れてしまったわたしは、ここの工場長だという文化局長と出会う。文化局長を軽く脅迫し経営陣の元へ案内してもらうわたし。そこにいたのは世界征服を企む知能を持った加工済み鶏肉だった。

中田さんに通訳してもらいコミュニケーションを図るも囚われてしまうわたし。助けに現れた助手さんに驚き経営陣が逃げ惑い、追い込まれた経営陣は崖から海に身投げをし、わたしは報告の処理に悩む。

祖父、受付さん、文化局長を助け出すわたし。知性が宿ったチキンの下剋上によりブリスターパックにされていた妖精さんたちを解放したわたしは、救援物資をプレゼントするために工場を再稼働してくれたのか妖精さんに聞くも、「はぁ?」と回答され真相は忘却の彼方となる。

 

感想:

工場を稼働させていたのが世界征服を企む知能を持った加工チキンだとわかり、事件解決するも真相は闇の中な第2話。どんな状況にも淡々と対応し驚かずブラックな状況に慣れ過ぎているわたしが面白い。

局長に査察に来たと言い笑顔で追い込むわたしが黒い。「では、責任の所在はどちらにあると?補償、処罰」

経営陣を知らないという局長。「自分が勝手に経営者に会いに行く、局長はそれを知らない」と局長に譲歩案を提示するわたし。 「言うまでも無く、君の行動の全てを私が予知できる訳ではないからね。昔の政治家もよく言っていただろう。全ては秘書がやったと」「その引き合いは最悪だと思いますけどね」。局長のクズっぷりとわたしの冷静なツッコミが笑える。

局長に経営陣と話を付けてくると言うわたし「大事にするつもりはありませんからご安心を」「告発かね」。なんとなくわたしちゃんが脅迫してるようにも感じる。内部告発から英雄になる妄想を口にする局長。「偉い人の物の考え方はとても勉強になります」。わたしちゃんの心のツッコミが面白すぎる。

加工済み鶏肉の「物流を掌握し支配を実現。今後は兵器を生産し人間や妖精を支配する。工場に人間を入れてカモフラージュも万全」という演説をメガネのピント合わせをしていて聞いていないわたし。「で、何の話でしたっけ?」。天然でスルーするわたしが凄い。そこは聞いてあげようよ。

 

 

 

#3:妖精さんたちの、さぶかる episode1

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

わたしの家に悪友のYがやってくる。ヒトモニュメント建造計画に関わっていると語るYは、後日大きな屋敷の主人が亡くなった遺品としてコピー機と出版物のデータを貰う。

1週間後、町に男性同士の恋愛漫画があふれていた。ロストテクノロジーで描かれた漫画を見たわたしは、データからコピー本を作っているYの元へ向かう。そこにはデータをサルベージし漫画メディアにはまってしまったYがいた。

全国への流通を開始したと新たな漫画をもってくるYは、この漫画を同類誌と名付ける。楽しい事が大好きな妖精さんにバレたら乗られると考えるわたしは不安を覚える。

全国からYの元にファンレターが届く。しかし真似をした同類誌が数多く登場、Yは自分たちの同類誌拡大に全力を注ぐ。そして同類誌は各同類誌サークルとの頒布会も大成功するほどに盛り上がる。

ある日、事務所の机で同類誌を発見したわたし。そのページを開くと本の中に閉じ込められてしまう。

 

感想:

悪友のYが登場し、昔のデータをサルベージした漫画「同類誌」が大流行、妖精さんにより本の中に閉じ込められてしまう第3話。「楽しい事が大好きな妖精さんにバレたら乗られる」と考えたわたしちゃんの悪い予感は的中。さすが妖精さんの事をよく知っている。ノンケの意味を調べるわたしちゃんがかわいい。しかし、人類は衰退してるとは言え結構元気じゃねーかと思える内容だった。

悪友Yに対するわたしちゃんの対応が酷い。

  • 蒸気自動車を配給の3年分注込むローンで手に入れたと話すY。「馬鹿者だ、馬鹿者がいる」 
  • お茶を出そうとするわたしに紅茶がいいと言うY。「いけしゃあしゃあと」。
  • ヒトモニュメントに自分の人類史に対する知識と熱意が足りないと言うY。「この女は遊ぶ気」

 

 

 

#4:妖精さんたちの、さぶかる episode2

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

漫画のコマを進むわたしとYは2コマ目で助手さんを発見するが、3コマ目で先に進めなくなる。何か事件を起こしオノマトペを出すしかないと考えるも、そんなシーンが作れず部屋が下に落ち暗くなる。助手さんが背景を描くと描いたものが本物になるのを発見、自分たちが漫画の作者であることが判明し、次のコマに進む。

Yは漫画の内容が面白ければ部屋が上がり、読者が増えればコマが明るくなると推測、わたしたちはコマからコマに冒険を繰り広げる。前のコマに忘れ物をしたわたしは、扉を描き取りに行こうと開けると妖精さんたちと出会う。欄外には入っちゃ駄目と言う妖精さんは、出るにはオチが付くか、打ち切りになり酷い事になるしかないと言う。

人気を保つ為Yのアイデアで、インパクトのある引きと見開きを多用した作品を展開するが読者に飽きられ、話の筋もグチャグチャになってしまう。紆余曲折を経てなんとかストーリーを正常な物にするが、人気は上がらずネーム掲載となり打ち切られてしまうわたしたち。

打ち切りになった罰として妖精さんから家業を継ぐ呪いがかかるが、わたしは既に家業の調停官を継いでいた。現実に戻ったわたしたち。しばらくして娘さん達主体のマーケット準備会ができ、わたしの本の売れ行きは4部だった。

 

感想:

本の中に閉じ込められたわたしたちが、人気を保とうと頑張るも打ち切りになり現実に戻ってくる第4話。ひたすら妖精さんたちの掌の上で遊ばれるわたしちゃんが不憫でしょうがない。

妖精さんがいる欄外に出るわたしちゃん。「にんげんさんのまんががよめるのは、じゃんぷしたときだけ」の文言を見て「意味は不明」。ジャンプだけじゃなくてジャンプした時だけなのかよ(笑)

今すぐここから出る方法を妖精さんに聞くわたしちゃん。「うちきりになれば?どんぞこ、ならくのそこ、てーへんだ!てーへんだ!」「酷い事になったりはしないんですか?」「なりますが?」「なるんかーい」「うちきりですから、じんせいしゅうりょう、まんがかつぶしきかぬです?こーむいんめざすにはおそすぎです」。わたしちゃんの冷静なツッコミと、妖精さんたちの容赦のない言葉が面白い。

 

 

 

#5:妖精さんの、おさとがえり episode1

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

人工物で軽い材料でできた謎のモノリスが落下した場所に向かうわたしたち。宇宙から落ちてきた人工物であれば大気圏で燃え尽きていると言い、悪戯と断定する祖父。

祖父から文化局長を紹介されるわたしは、局長からヒトモニュメント計画を聞く。計画の一環として都市遺跡を調査する予定であり、前線基地となる町に集電アンテナを稼働させ衛星からの電気を供給すると言う。

妖精さん達が電磁波の奴が来ると言い、浴びると死ぬとわたしに告げ、お守りとマニュアルを置いて逃げていく。マニュアルには妖精さんの数が少ないとアクシデントの際に死亡する確率が上がる旨の事が書かれていた。

電気祭が行われる町でわたしは挙動不審なピヨンと出会う。記録喪失で仲間を探していると言うピヨンに人の形をした違和感みたいな女の子と印象を持つわたし。

都市遺跡調査を行うわたしと助手は、うっかり建物の中に入り出られなくなってしまう。出口が無くサバイバルを続けるわたしと助手。最後の水を飲もうとした時にお守りが妖精さんに変化、わたしは妖精さんと共に水を探す。

助手さんがモノリスを発見、わたしは謎のスライムに襲われモノリスを投げ撃退。今度は犬型ロボットに襲われるが現れたピヨンに助けられる。

 

感想:

わたしちゃんと助手さんが都市遺跡で迷子となりサバイバルするも、お守りになっていた妖精さんに助けられ、さらに祭りで出会ったピヨンに助けられる第5話。わたしちゃんが文化局長に紹介されてるので1話より前の話し。

妖精さんは電磁波に弱いって事は、文明が発達してると生きられないってことだな。人類が衰退したから出現したのは必然だったのか。

妖精さんのマニュアルが何言ってるのか分かるような分からないような内容。要約すると妖精=0だとアクシデント時に死ぬよって事なんだろう。このマニュアル読んでいたせいか、サバイバルして水がもう無いと云う所からの妖精さん登場で何とかなるんじゃないかって感じになり、ホッとする。

 

 

 

#6:妖精さんの、おさとがえり episode2

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

スライムには充電のクレードル機能があり、モノリスを充電したらピヨンが出てきたことからピヨンが人でないと察知するわたし。ピヨンに助手さんと数が増えていた妖精さんを紹介するが、妖精さんは見えないというピヨン。

都市遺跡を散策していると、見るからにピヨンの同類であるオヤゲが現れる。言い合いをし戦い始めるピヨンとオヤゲ。床が抜け下に落ちるわたしは妖精さんに助けられる。水のある場所に出たわたしだったが、オヤゲがスライムと合体し巨大猫となり再び攻撃を仕掛けてくる。スライムの制御に成功した妖精さんたちがオヤゲを止めに入り、記録を取り戻したピヨンがマイクロウェーブを誘導し照射、オヤゲも記録を取り戻す。

都市遺跡から脱出したわたしたち。ピヨンは「PIONEER」、オヤゲは「VOYAGER」、昔人類が打ち上げた宇宙探査機であり、ヒトモニュメント計画で電子データを提出しろと電波を受け取り帰ってきていた。パイオニアとボイジャーの二人はここは温かいと言い涙するも役目である寒い宇宙に戻るという。

わたしは二人の為と妖精さんに電磁波が当たらないように受電施設を破壊し、衛星とのリンクを断つ。しかし、わたしの犯行は即行バレて責任をとり断髪する事になる。そして、充電できなくなったパイオニアとボイジャーはそのまま里に残る。

 

感想:

ピヨンとオヤゲがモノリスであり宇宙探査機だったとわかる第6話。いきなりの宇宙探査機でちょっとびっくりするも、なんだかちょっと物悲しくて泣ける話。そして最後の断髪で1話に繋がるのか。

妖精さんのおかげで高い所から落ちて助かり、オヤゲとの最終決戦にも勝利する。なるほど、前回の妖精さんのマニュアル通りだ。妖精さんが増えてなかったらわたしちゃん死んでたのね。

受電施設が破壊されたとわたしに報せにくる祖父。「ほんとうですかー?おーなんということでしょー!しょっきんぐですね」。棒読みのわたし。そりゃ即行バレますわ。下手すぎる。

 

 

 

#7:妖精さんたちの、じかんかつようじゅつ episode1

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

お菓子が作れる人間がもっといればいいと言うお菓子が大好きな妖精さん。「わたしが沢山いたら良かったんですけどね」と言うわたしに、不可能ではないと答える妖精さん。

検査入院していた祖父の助手を迎えに行くように言われたわたしは、時計が壊れたので「遠い昔に美しい女性から貰った」という腕日時計を祖父から貰う。

迎えに行く途中、味が無いバナナを妖精さんから貰う。町につくも助手さんの担当医から「目を離した隙に居なくなった」と言われ、林を探すわたし。林の中で自分に似た女性と出会い、バナナの皮で転ぶ。

犬を見るわたしは気が付くと事務所に戻っており、祖父から助手を迎えに行って欲しいと頼まれる。居なくなった助手を探していると妖精さんから美味しいバナナを貰う。林で女性と会ったわたしはここが妖精さんの世界であると気付くもバナナの皮で転ぶ。

最初に妖精さんからバナナを貰った所で再びバナナを貰い犬を見るわたし。担当医から助手は独りで居る所を保護されて言語を持たないと話を聞く。わたしは林に助手を探し行き釜戸を見つけ2人の女性とお菓子が作れそうだと話をしバナナの皮で転ぶ。

4度目助手を探すわたし。林の奥では女性3人がお菓子を作っていた。妖精さんと会うわたしはお菓子を沢山食べたい事とこの空間が過去から切り離されている事を聞く。そして、新型バナナを貰い即転ぶわたし。

5度目助手を探すわたしは、なぜか腕日時計が無くなっており、助手さんがアロハを着ていると云う認識を持っていた。釜戸の林で大勢の女性とお菓子を作り、助手の噂話をし、バナナの皮で転ぶ。

6度目助手を探すわたしは妖精さんからお腹いっぱい食べたとお礼を言われ、最新型バナナを貰う。最新型はズレなくなりちゃんと元に戻ると言い去っていく妖精さん。わたしが助手を迎えに行くと町は犬だらけだった。

  

感想:

お菓子を沢山食べたい妖精さんがタイムリープするバナナでわたしを増殖し、林の中の過去から切り離された空間に集めお菓子を沢山食べる事に成功する第7話。助手さんがまだ事務所に来る前のお話し。

妖精さんがお菓子を沢山食べたんだろうと言う事以外よくわからない展開。タイムリープ毎に会う犬や腕日時計が無くなった事、助手さんと会った事が無いのにアロハを着ていると認識している事など謎がまだまだ残る。

祖父から助手を迎えに行くように言われるわたし「ショックでした。慣れ親しんだ領域に知らぬ方が入ってくると云う状況は苦手なのです。テリトリー意識の強い動物なのです。ネコ科なのです」。人が嫌いな訳ではないがわたしの性格がよく出ている。

妖精さんからバナナを貰うわたし「味しませんよ?これ」「あじいります?」。無邪気な妖精さんの返答が恐い。どう考えてもバナナじゃないって事だよね。

林で妖精さんと会うわたし。「とても一言では説明できぬですが、お菓子食べたし」「できてるじゃないですか」 。難しい事は抜きにしてお菓子食べたかったと(笑)。

何度かここにきているが覚えられない事を聞くわたし。「ここおぼえらんないです。過去から切り離してますゆえ。イージーにいうと優しい空間?」(何に対して優しいんでしょう?)。妖精さんたちの超科学が炸裂し、超適当な説明がされる。

 

 

 

#8:妖精さんたちの、じかんかつようじゅつ episode2

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

1周目。事務所で助手の事をとても不確実だという祖父は、印象に乏しい助手の特徴を答えられない。担当医から助手が不明瞭だと話を聞くわたし。

2周目。助手を探しバナナの皮で転ぶわたし。

3周目。わたしは担当医に助手の特徴を聞くも、彼と言う個体を記憶できなかったといい、純然たる無個性と答え、独りきりで育ってきた彼の環境が影響してると言われる。

4周目。担当医は聡明で無色無個性な助手が個性を探しているという。わたしは新型バナナを食べて転ぶ。

?周目。少し様子が違う町に出たわたしは、助手だというアロハシャツを着た明朗活発でエッチでガサツな少年と出会う。少年に腕日時計を奪われ、そのノリについて行けないわたし。

5周目。時計が無い事に気付き、助手がアロハを着ている認識を持つわたしは、釜戸の林でお菓子を作る。1コ前のバージョンは凄く遠くに飛ばされるバグがあったという妖精さん。わたしは集まった自分たちと助手がどんな人だったらいいか話をする。

6周目。犬が沢山いる町に到着し釜戸の林で噂を拾い集めて自分を定義したアロハを着た助手と出会うわたし。わたしは祖父に奪ったものを貰ったと美化して認識している位記憶は曖昧だと言う。事務所についた助手は連れてきた犬の名前をタムパラドックスだと言う。

  

感想:

妖精さんによるタイムリープにより集まったわたしの噂話で助手さんが自分を定義し、祖父の腕日時計はわたしが持っていたものである事が判明、犬はタイムパラドックスの副産物であり、辻褄を合わせる為の物とわかる第8話。

前回が妖精さんがお腹一杯になるお話しで、今回がその裏で行われていた助手さんのお話し。助手さんはアロハを着ている事以外わたしちゃんの好みが集まった存在なのね。

今回の話をまとめると、

  • お菓子を沢山食べたい妖精さんがタイムリープでわたしを増やし、過去から切り離した空間(釜戸の林)でお菓子を作ってもらう事を考える
  • 1周目。助手は個性を探して居なくなる
  • 2周目。事務所で自分と会うわたしは、意識が飛びタイムパラドックスを解消する犬を見る。同じ事を繰り返し増えるわたし。
  • 3周目。妖精さんと話す自分を見るわたしは、意識が飛びタイムパラドックスを解消する犬を見る。同じ事を繰り返し増えるわたし。
  • 4周目。凄く遠くに飛ばされるバグ付き新型バナナを食べる。
  • ?周目。バグ付バナナにより祖父が13歳の頃に飛ばされ、祖父に腕日時計を奪われる。
  • 5周目。釜戸の林で沢山集まりお菓子を作るわたし。妖精さんはお腹一杯お菓子を食べ満足する。助手は集まったあたしの助手に対する噂話を聞いて自分の個性とする。
  • 6周目。タイムリープを繰り返し辻褄合わせの副産物の犬が増える。妖精さんからズレなくなりちゃんと元に戻る最新型バナナを貰う。アロハを着た助手と出会う。

6回のタイムリープに対してわたしはもっと沢山居たし、「遠くに飛ばされたならもう少しですよ」とアドバイスしてるわたしがいる事から、わたしはこの後何回も釜戸の林にきているのだろう。妖精さんも最新型は時間がズレなくなりきっちりと元に戻ると言ってるし。恐るべし妖精さんの科学。

 

 

 

#9:妖精さんの、ひょうりゅうせいかつ

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

妖精さんが増えすぎイジメが発生、SOSを調停官に出す妖精さん。わたしは妖精さんがほとんど住んでない地域に妖精さんと共に単身赴任することに。到着した湖の桟橋が壊れ島に流れ着き漂流生活となるわたし。

漂流1日目。鬱な妖精さんに女王様にさせられるわたし。妖精さんは建国にやる気を出す。

漂流2日目。家具を作りモチベーションが回復増殖する妖精さんたちは、イカダを作って欲しいわたしの要求をスルーし浄水施設と簡易ベッドを作る。

漂流3日目。妖精さんの人口が増え、小屋、トイレ、パイナップル発電が完成。お湯が使えるようになる。

漂流4日目。島は開発された植物で覆われる。コーヒー、紅茶、角砂糖大根とどんどん文明が発達していく。わたしは午後にお菓子を作り国民である妖精さんに配る。

漂流5日目。女王生活を満喫するわたし。

漂流6日目。飴の実が生る植物が完成。お菓子を作るのが面倒になったわたしは、この植物を全力で増やすように指示する。

漂流7日目。モニュメントが欲しいと言う妖精さんたちに許可を出すわたし。

漂流8日目。モニュメントだらけになり植物が育たなくなってしまった島。浄水施設が壊れたが木が無いので修理できない話しを聞くわたしはモニュメントの解体を指示。電力が低下、土壌悪化によりお菓子も振舞えなくなり、妖精さんたちは鬱状態に。

漂流9日目。島からの脱出を決意するわたしは、雨が止んだら出発すると告げる。

漂流14日目。雨が止まずに島に留まるわたし。雨雲の原因が妖精さんたちの鬱であることが判明。島が沈み陸に流れついたわたしは妖精さんたちに解散を宣言。証拠隠滅を図るも助けに来た祖父と助手に見つかってしまう。

  

感想:

わたしちゃんと妖精さんたちの島での漂流生活を描いた第9話。妖精さんたちの可愛い姿と超科学、わたしちゃんの腹黒さが堪能できる。文明が発達して自然を破壊し資源を使い付くし最後は跡形もなくなると言う人類文明の皮肉たっぷりな感じがこの作品らしい。

イジメられた妖精さんからの「ちょくそ」(直訴)。「世界はコンクリートジャングルです。絆は壊れ心乾くのです。ホットチョコレート飲むと保湿成分戻るです。でも最近ちょっとお預けですね。ここね、あかぎれ止まらぬです。疲れたですので亡命希望。遠いどこかに行きたい気持ち。差出人ぼくら」。妖精さんの相変わらずなわかるようなわからないような文章が面白い。

国を作ったらなにをしたいですか?と妖精さんたちに聞くわたし。「重税」「圧政」「支配」「弾圧」と答える妖精さんたち。わたし「心のケアが必要ですねぇ」。鬱な妖精さんたちの思考がヤバい。

新たに開発した布を持ってくる妖精さん。材料が蜘蛛と聞き驚くわたしに「シルクも幼虫ですが?」と冷静に言う妖精さん。驚いたわたしと妖精さんの冷静なツッコミが面白い。

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

材料の蜘蛛を見て驚くわたし

島を脱出する話を妖精さんたちにするわたし。「家族が難病にかかっても同じ事言う?」「重い重い、答えられない」。妖精さんのツッコミが斜め上すぎて笑える。

噂で島を出ると聞いた旅人の妖精さんに「雨が止んだらモニュメントを惨たらしくぶち壊して、創作性の欠片もない実用一点張りのボートに変えて、楽しい日々も懐かしい想い出も全て捨てて向こう岸に渡り、再び辛く苦しい思いをして新しい生活を始めます」と答えるわたし。言い方が酷い。これは妖精さんじゃなくても鬱になります。

 

 

 

#10:妖精さんたちの、ちきゅう

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

学舎を卒業したわたしは祖父の家に来て調停官となる。調停官としての初めての仕事として妖精さんに挨拶に行く事になったわたし。地図の場所に行くも無人のごみ山があるだけだった。事務所に戻ったわたしは前任者の記録を見せてもらうも役には立たなかった。

わたしがごみ山で金平糖をセットし遠くから見張ると妖精さんたちが現れる。わたしが姿を現すと逃げてしまう妖精さんたちだったが、わたしは逃げ遅れた3人の妖精さんを思わず家に連れ帰ってしまう。

家で怯える妖精さんに金平糖をあげ、名前を付けてコミュニケーションに成功するわたし。他の仲間にも名前を付けてくれと頼まれてしまい、ひとまず50人分の名前を考える。

翌日妖精さんの様子を見に行くわたしは、ごみ山がメトロポリスになっている事に驚く。わたしが昨日名前を付けた中田さんと出会い話をしていると、名前を付けて貰えると聞いた大勢の妖精さんが整列し始める。困ったわたしは人名事典をかざしこの中から自分達で好きな名前を選ぶように話す。その姿を見た妖精さんはわたしを神様と崇め盛り上がる。

わたしが再び妖精さんの元を訪れると、わたしの銅像があり神扱いされる。わたしは「次はあなたが神様」と中田さんにタッチ、神になりたくない妖精さんたちは鬼ごっこをはじめ10分でメトロポリスが崩壊、全ての妖精さんが居なくなる。

 

感想:

調停官となったわたしちゃんの初仕事が描かれる第10話。これが1話でも良かったんじゃないの?と思える内容。わたしと妖精さんの絡みはいつ見ても面白いし、とても可愛い中々フリーダムな妖精さんたちが楽しめる回。

前任者の記録が完全にバイオハザードだった。 「ビフ・・・酒・・・」とか笑ってしまった。

自分の生まれた場所わからないんですか?と妖精さん問うわたし。「僕いつ生まれましたか?」「知りません」「なんとー」「なぜ私にそれを聞きますか?」「さぁ?」。なんというねじれの位置にある会話。「追求しない方が良さそうです」と言うわたしが正しい。

名前が無いと言う妖精さんたち。「普段仲間内ではどうしてるんです?」「ニュアンスで」。ニュアンスで何とかなる問題なのか?しかし平和だ。

妖精さんの巨大ロボットを見るわたし「ところでそれ、素敵なスーパーロボットですね」「みなさんの真心で動いていまーす」。なんだその受け答え。真心で動いてるのかよっ!

中田さんを発見するわたし「こんにちは、他の御三方はどうされてますか?」「身を任せてるです」「何に?」「さあ?」「野放図な生き方なんですね」。またしてもフリーダムな妖精さんの会話。ついていくのが大変だ。

 

 

 

#11:妖精さんの、ひみつのおちゃかい episode1

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

10歳まで就学していなかったわたしは、学舎に行くも年下ばかりの最初の学級からスタートする事になる。寮の部屋に行くとチェーンと南京錠で入れないように悪戯されており、管理ロボットRYOBO230rに鍵を壊してもらう。次の日Yとぶつかるわたしは壊れた南京錠を渡され退屈な奴と絡まれる。

クラスで巻き毛が昼食に誘ってくるも独りが好きと断るわたしは、一日も早く進級し目立たない立場を手に入れる為勉学に励む。優等生となったわたしはクラスで浮きイジメに合う。昇級が決定したわたしの元へ巻き毛がやってくるも、巻き毛をイジメの黒幕と思っているわたしは冷たくあしらう。

ある日男子学生に追われていた妖精さんを助けるわたし。部屋に妖精さんを連れてきて角砂糖をプレゼントし話をする。その日の夜、独りが寂しく泣きながら寮を走るわたし。独りは嫌ですと吐露したその時、ポケットの中の妖精さんが「それは容易いご用です」と言い、わたしの記憶は途切れ妖精さんが居た記憶を無くす。

進級したわたしの元に巻き毛も進級してきたが、飛び級してきた優等生に周りの当たりが強く巻き毛はイジメられてしまう。スカートを隠された巻き毛を助けるわたし。巻き毛は喜びルームメイトとしてわたしの部屋に転がり込み、お茶のサークルのばら会に誘う。

 

感想:

わたしが学生の頃のお話し。入学したのが遅いせいでクラスから浮き、好意で近寄ってきた巻き毛も遠ざけ孤立するわたしが哀しい。そもそも最初にYが変なちょっかい出さなければもう少しうまくやれたのではないか?という気もする。わたしが独りは嫌だと妖精さんに吐露するシーンはグッとくるものがある。1話通してわたしちゃんが暗いので、妖精さんと語らうシーンはちょっとホッとする。

巻き毛はわたしが考えてるように黒幕なのかとも思ったけど、ただ単にわたしに好意を寄せてる女の子なんだな。ちょっと好意の方向性が恐い感じがするけど。

 

 

 

#12:妖精さんの、ひみつのおちゃかい episode2

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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社

入学から1年、のばら会に参加するようになったわたしは、先輩からのばら会の妖精のお茶会伝説の究明に興味があったYがのばら会にいた事を聞く。

1年後、4級生に進級したわたしはクラスでYと出会う。Yが落とした本を拾い図書館の紛失リストを調べるわたし。のばら会の資料に現在の学舎の間取りと矛盾する点がある事から、Yが図書館から盗んだ少年同士の恋愛本を保管する隠し部屋を突き止めYを煽るわたし。この事をお茶会の楽しいネタにすると言うわたしに、のばら会メンバーの真実を見せるY。

花先輩は恨みノートを付け、魔女先輩は他人の髪の毛を収集し、AB先輩は酒を飲み、巻き毛は狂気に満ちた愛情をわたしに見立てた人形に注いでいた。

その光景を目の当りにしたわたしは、本当の妖精のお茶会探しで組まないかと言うYの誘いに応じ、のばら会と疎遠になる。

翌々年5級生となったわたしは、のばら会の先輩とYの和解と言う名目の手打ち式を行う。そして卒業していく先輩たち。

6級生になったわたしは古いRYOBO230rが保管されている部屋を見つけ、妖精さんが居た事を思い出す。翌日学舎の廃校が決定され卒業するわたしたち。

調停官となり祖父の家にいるわたしの元へYが卒業アルバムと、いつもわたしの部屋の前の壁にぶつかっていたRYOBO230rを持ってくる。RYOBO230rの中からお勤め終了と言い飛び出してくる妖精さん。わたしは妖精さんを見て号泣する。

その夜の夢。いつも一緒にいたと言いまだ寂しいか聞いてくる妖精さんに、わたしは「いいえ、頭の中でいつもお茶会が開かれてるようなものですから」と微笑む。

  

感想:

わたしが学生の頃のお話し完結編。わたしが孤独ではなくなり、Yとも仲良くなりそれなりに楽しい学舎生活を送り、妖精さんがいつも見守っていてくれた事がわかる感動の第12話。

Yの隠し部屋でYを煽るわたしちゃんが黒すぎる。人の弱味を握ったわたしちゃんは最強だな。よく考えたらなんかこの学舎まともな生徒がいないな。腹黒のわたし、腐女子のY、ヤンデレの巻き毛、そしてのばら会の面々。ヤバい奴しかいない。

廃校が決定し、のばら会のカーテンを片付ける巻き毛が、手伝うわたしちゃんの胸で泣くシーンがグッとくる。ED曲の独特な雰囲気が非常にマッチして、衰退し華やかだったものが終わる寂しさが何とも言えずに物悲しい。そして仲間ともう生きて会えないかもしれないこの時代だからこその寂しさがある。

RYOBO230rの中から出てくる妖精さん。「おともだち」とわたしに言い、わたしが妖精さんを抱きしめ号泣するシーンは見てるこっちも号泣できる。

そして夢の中での妖精さんの笑顔が忘れられない。最後のわたしが10歳のわたしに戻ってる演出にも泣けた。

学舎で妖精さんを思い出してからラスト迄、中々胸がいっぱいになるシーンの連続で感動が止まらない。

 

 

最後に

のんびりとした人類が衰退した世界を描きながら、ブラックユーモア満載の作品で楽しめました。

妖精さんの可愛らしさ、わたしの可愛らしさと腹黒さ、シュールなストーリーあり、泣けるストーリーありで毎回違う面白さのある作品でした。

特に11、12話の「妖精さんの、ひみつのおちゃかい」にはとても感動してしまいました。 妖精さんの笑顔と10歳の頃のわたしのお茶会は素晴らしい演出だったと思います。