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「宇宙よりも遠い場所」各話ストーリー紹介&感想:涙なしでは見られない青春物語

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©YORIMOI PARTNERS

宇宙よりも遠い場所は、2018年冬(1-3月)放送のオリジナルアニメ、通称「よりもい」、全13話。

女子高生たちが、宇宙よりも遠い場所である南極を目指す、笑いあり涙ありの青春ドラマ。

  

◆ジャンル&キーワード

  ドラマ、青春、友情、南極、女子高生

◆お勧め度

  ★★★★★(星5)

◆こんな人にお勧め

  • 青春ドラマが好きな人
  • 心温まりたい人
  • ちょっとした感動が欲しい人
  • 泣きたい人

 

あらすじ:

そこは、宇宙よりも遠い場所──。何かを始めたいと思いながら、中々一歩を踏み出すことのできないまま高校2年生になってしまった少女・玉木マリ(たまき・まり)ことキマリは、とあることをきっかけに南極を目指す少女・小淵沢報瀬(こぶちざわ・しらせ)と出会う。高校生が南極になんて行けるわけがないと言われても、絶対にあきらめようとしない報瀬の姿に心を動かされたキマリは、報瀬と共に南極を目指すことを誓うのだが……。

yorimoi.com

 

 

 

 

 

 

総評

いや~面白い!

素晴らしい青春ドラマであり上質なアニメ。

オリジナルで面白いのも久しぶりかも。

普段アニメを見ない人にも十分勧められる作品・・・と言うか、是非見て欲しい

アニメはまだまだ良い作品ができるんだって思わせてくれた。

 

最初「宇宙」って文字見て、SF物だと思って期待したのですが、良い意味で違った。

女子高生達が南極を目指すという、ある意味ぶっ飛んだ話ではあるけれども、上手く嘘っぽくならずにまとめてると思う。

 

13話のストーリーの構成も良く、後半になるほど尻上がりに面白くなり、後半は毎話毎話感動させられる

 

南極へ旅をする4人のキャラ付けが絶妙。

一般的な女子高生でちょっと天然な感じのキマリ。

南極で母を亡くし、独り気丈に生きるも中身ポンコツな、ある意味この作品の主人公である報瀬。

高校を中退しバイトしながら高卒認定を取得、キマリ達と同い年ながら大人な対応や言動が多い日向。

子供の頃から芸能活動をしており友達が出来た事が無い結月。

この4人の掛け合いがとても面白く、日常系のような雰囲気も楽しめる

 

登場する大人が、しっかり大人してるけど、悩みや弱みもあり頑張っている感じがとても好感が持てる。

 

 

注意:ここからはネタバレありです。

 

 

 

各話ストーリー紹介&感想(ネタバレあり)

STAGE1 青春しゃくまんえん

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群馬の高校に通う玉木マリ(たまきマリ、愛称:キマリ)。

高校2年生になっても青春らしい事を何もやっていない自分に気付いたキマリは、幼馴染の高橋めぐみの助けで学校をずる休みし一人旅に出ようとするも、失敗を恐れ途中で諦め学校に戻ってしまう。

自分の不甲斐無さに落胆しめぐみに慰めてもらうキマリは、帰宅途中の駅で同じ学校の女生徒が落とした100万円入りの封筒を拾う。

 

翌日、学校で封筒の落とし主である小淵沢報瀬(こぶちざわしらせ)を発見し100万円を返すキマリ。

報瀬は拾ってくれたキマリにお礼をすると同時に、「宇宙よりも遠い場所」の著者である民間南極観測隊員だった母・小淵沢貴子が3年前の南極観測で行方不明になったことと、周りには高校生が行けるはずがないとバカにされても、アルバイトで貯めた100万円で自分も南極に行って母の遺品を見つけるという目標をキマリに打ち明ける。

報瀬の話に衝撃を受け感化されるキマリ。

めぐみは報瀬の事を友達も作らずバイトして南極に行くと言いはる変わり者の有名人だとキマリに教える。

 

それでも報瀬を応援する事にしたキマリ。

しかし、周りから馬鹿にされ、応援すると言う人も口先だけと考える報瀬は、キマリを試すように南極に同行しないかと誘い、本気なら観測船の下見としてまず広島・呉へ来るように言う。

1人で広島に向かう事を恐れるキマリであったが、意を決し恐れを捨て呉へと向かう。

新幹線で報瀬と会うキマリは、報瀬と共に呉で南極観測船を見て南極を目指し始める。

 

 

■感想 

キマリと報瀬の出会いを描いた回で、ここから物語が始まるワクワク感全開の一話。

宇宙よりも遠い場所って南極だったか・・・確かに距離的には南極の方が遠いな。

等身大な女子高生のキマリと、そんな奴いねーだろ!って感じの報瀬は、なかなか良いコンビかもしれない。

群馬の女子高生が広島集合は無理がないか?って気もするが、報瀬のぶっ飛んだ感じと、キマリの決意を表すのには良いのかもしれない。

 

 

 

STAGE2 歌舞伎町フリーマントル

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「母親が参加していた民間観測隊(南極チャレンジ)に同行する」と話す報瀬。

南極観測船は日本を発ち、オーストラリアのフリーマントルを経由して南極へと向かう。

観測隊員たちが南極観測船に乗り込むのはフリーマントルからのため、日本からフリーマントルに行くための飛行機代が必要になると報瀬から言われたキマリは、コンビニでアルバイトを始める。

 

キマリはバイト先で同い年ではあるが高校を中退し高卒認定を取得し働いていた三宅日向(みやけひなた)に南極の話をする。

日向は「高校は行かずとも大学は目指す。その前に何か大きい事を成し遂げたい」という夢のため、報瀬と共に南極を目指す事にする。

 

報瀬発案の民間観測隊に加わる作戦を決行するため、土曜日の夜新宿歌舞伎町に行くキマリ達3人。

報瀬の作戦とは飲み会終わりの民間観測隊男性隊員を女子高生の魅力でたぶらかし、南極観測船に密航するというものであった。

現場で作戦内容を知り戸惑うキマリと日向。

 

結局、報瀬の母の同僚だった民間観測隊女性隊員前川かなえに見つかり捕まってしまう報瀬たち。

たとえ民間でも報瀬を連れて行く事は出来ないと言う女性隊員に報瀬は、「お母さんが待ってる」と言い100万円でスポンサーにしてくれと願い出るが却下される。

 

群馬に戻る電車の中、報瀬の酷い計画に日向は報瀬のリーダー解任を要求しキマリが賛同、結束も新たに南極を目指す事にするのだった。

 

 

■感想 

日向が仲間になり、南極に行く為に歌舞伎町に行き、民間南極観測隊と接触、同行させてもらおうとする話。

 

報瀬の戦略の無さが面白い。

1話の強キャラ感から速攻ポンコツ化が始まっている。

  • ドヤ顔でキマリに「高校生女子。接客業で男性とお喋りしたりお散歩したりするバイトなんだって!かなりの時給でしょ!」と言った後に、バイトの内容を知り赤面。
  • 日向にキマリとの喧嘩の内容を真似されて赤面。
  • 歌舞伎町で知らない人に付いて行ったり、キャッチを撒けずに付きまとわれる。
  • 民間観測隊男性隊員の前に出るのを嫌がり電柱にしがみ付く。
  • 民間観測隊女性隊員から作戦をダメ出しされる。

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まあ、リーダー解任は妥当だな(笑)

 

■日向の名言(迷言)

「引き返せるうちは旅ではない。引き返せなくなった時に初めてそれは旅になるのだ!」

 

 

 

STAGE3 フォローバックが止まらない

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報瀬の部屋に集まったキマリたちは、スマホを片手に高校生が南極に行く方法を探す。

そんなものが簡単に見つかるはずもないと思っていた矢先、南極観測隊に取材班と共に現役女子高生であり女優でもある白石結月(しらいしゆづき)が同行するという記事を見つけるキマリたち。

結月が所属する事務所に私も同行できるように掛け合ってと騒ぐ報瀬に巻き込まれ、電話を押し付け合うキマリたちの前に結月が現れる。

 

新宿での親睦会で報瀬の事を知り南極に行きたくない結月は、報瀬に自分の代わりに南極に行かないかと話を始める。

喜び調子に乗る報瀬だったが、結月のマネージャーをしている母親が現れ結月は連れ戻されてしまう。

 

後日、結月の母から「結月の南極行きを説得すれば、3人も同行者として推薦はする」と話を持ち掛けられる報瀬。

今すぐ説得に行こうと焦る報瀬だったが、日向からまず行きたくない理由を聞くのが先と諭される。

 

ファミレスで勉強する結月に同行するキマリたち。

小さい頃から芸能活動をしており友達が出来たことが無く、高校では友達を作る予定だったが失敗していると話をする結月。

その話を聞きキマリたちは結月の説得を辞める。

 

翌日、東京に向かう結月に同行し南極・北極科学館に遊びに行くキマリ達。

3人に友達のような結束を感じる結月は母に自分を含めたキマリ達4人でなら南極に行くと伝える。

 

 

■感想 

南極観測隊に取材班と共に同行する現役女子高生女優の白石結月と仲間になる話。

最初、女子高生が南極行くのは無理があるので、目指すだけで日常を描いて終わるのではないか?と思って見てたけど、白石結月を合流させる事によって、自然な感じで南極に行ける事になる。

まあ、女子高生タレントが南極に行くのもおかしいと言えばおかしいが・・・そこはフィクションなので、それ以上深く考えてはいけない。

 

南極のリポートなら報瀬にできると、結月の母にアピールするキマリと日向。

「喋れます?」

からの報瀬のポンコツレポート(笑)

やっぱり報瀬はポンコツなんだよなぁ。

そして、喋りは私がやりますと言う日向に対し、

「ルックスは?」

手厳しい、手厳しすぎるぞ、結月母!

日向はあんまり可愛くない設定なのか・・・。

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結月が南極に行きたくない理由を聞き出そうとするキマリたち。

「母に何か言われましたね?行くよう説得してくれとか何とか」と言う結月の問いに、

「・・・はい」

と呆気なく白状してしまう報瀬。

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「よわっ!」って日向のツッコミが的確過ぎる。

報瀬さんゴミっぷりを遺憾無く発揮!

 

■日向の名言(迷言)

「想いの強さと我儘は紙一重である」

 

 

 

STAGE4 四匹のイモムシ

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南極行きが決定したキマリ達。

学校を長期休むため保護者の許可が必要になるが、親に内緒にしていたキマリは母親から怒られ、テストで赤点を取らないと云う条件を出されてしまう。

 

同行者として南極に行くために身につけなければならない技術や知識を学ぶため、3日間に渡る夏期訓練に臨むキマリ達。

座学から野外でのフィールドワークまで、様々な訓練を行う施設がある山の麓までやってきたキマリたちは、そこで今回の南極観測隊の隊長である藤堂吟(とうどうぎん)から挨拶を受けるが、報瀬だけは隊長の言葉に険しい表情を浮かべる。

 

2日目、フィールドワークを行うキマリ達。

夜のテントで隊長と知り合いなのかと報瀬に訊くキマリ。

吟は母の高校からの知り合いで、母と一緒に南極に行き母だけ帰ってこなかったと淡々と答える報瀬。

日向の気遣いもあり、キマリはそれ以上この件について話をするのを辞める。

翌朝、日の出を見る4人は「絶対に南極へ行こう!」と決意を一層固め誓い合う。

 

 

■感想 

南極行きの切符を手に入れたキマリたちが、同行者として南極に行くための技術や知識を学ぶため、3日間に渡る夏期訓練に臨む話。

 

南極行きを親に話していなかったキマリ・・・いや、そこはちゃんと話をしておこうよ。

 

日向に勉強を教えてもらおうとするキマリ。

「宜しくお願いします!」

「ヤダ」

「なんで~!」

「あのなぁ、高校に行ってるって事は授業受けてるって事だろ。一日の中でそれだけ勉強に集中する時間を与えられていると言う事だ。それで出来ないってのは本人の努力の問題じゃん。大体勉強なんて運動と違ってやればやっただけ出来るようになるんだよ」

これはぐぅの根もでねぇ~。

話を聞いて「正論ね」と冷静にツッコむ報瀬が正しい。

  

■日向の名言(迷言) 

「空にある星が全てと思うなかれ」

 

 

 

STAGE5 Dear my friend

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訓練を終えてから数ヶ月が過ぎ、学校の朝礼でキマリと報瀬が南極へ行く事が報告され、旅立つ日が近づいてきたある日。

妹リンに手伝ってもらい、どうにか南極へと持っていく持ち物の荷造りを終えたキマリは、めぐみから借りたまま失くしてしまったと思っていたゲームを見つける。

めぐみの家にゲームを返すついでに、久しぶりだからとゲームで遊び始めたキマリ。

めぐみは以前と変わり積極的になったキマリに複雑な思いを抱いていた。

 

南極へ出発する前日、キマリはめぐみから学校で南極に行くメンバーの悪い噂が立っている事を聞く。

根も葉もないその噂話を聞いて激怒する報瀬だったが、冷静な日向に諭され、めぐみを含めた4人はカラオケで憂さ晴らしする。

カラオケからの帰り道、めぐみのお荷物になりたくなくて、対等になりたくて、何かしないといけないと思い南極へ行く事にしたとめぐみに告白するキマリ。

 

南極出発当日の朝、キマリに絶交宣言をするめぐみ。

めぐみは悪い噂を流したのは全て自分だと告白。

キマリを面倒みるフリをして、キマリに依存し、先に進んでいくキマリに嫉妬していたと涙ながらに語る。

話を聞き涙を流すキマリはめぐみに絶交は無効とささやき旅立つ。 

 

  

■感想 

南極へ行く前のキマリと幼馴染めぐみの友情物語。

めぐみの気持はなんとなくわかる。

近くにいたのにキマリが独りで先に行ってしまう感覚。

置いてけぼりを食ったような気になるし、相手に嫉妬して相手のすることを否定し始める、結構あるあるな感情だよね。

青春だ!

 

南極リポートの撮影をし、そつなくこなす結月。

キマリ「さすがプロ!」

日向「なんか凄いね!」

結月「馬鹿にしてますよね?」

いや馬鹿にしてないから(笑)

結月のなんかこう醒めてて友達としてなじめてない感じが何とも言えない。

 

悪い噂話を聞いて激怒する報瀬。

冷静に諭す日向が大人だ。

で、憂さ晴らしにカラオケに初めて行く報瀬。

ご乱心(笑)

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■日向の名言(迷言) 

「人には悪意があるんだ。悪意に悪意で向き合うな。胸を張れ!」 

 

 

 

STAGE6 ようこそドリアンショーへ

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七神屋ペンギン饅頭号として生まれ変わった南極観測船に乗り込むため、オーストラリアのパース近郊にあるフリーマントルに向け出発するキマリ達。

飛行機が初めてで落ち着かない報瀬だったが慣れた結月から色々教わり、4人は各々の時間を過ごし、飛行機乗り換えのためシンガポールに降り立つ。

2日後の出発までの時間を観光して過ごすキマリ達だったが、日向の様子がおかしいことに気がついた結月は、何か隠し事をしているのではないかと問い詰める。

 

パスポートを紛失してしまったと白状する日向。

明日は大使館が日曜日でお休みのため、結月は出発の便を遅らせようと提案する。

しかし、報瀬は到着が遅れたことにより最悪南極に行けなくなると不安を口にする。

 

一先ず3人で出発するように報瀬に話す日向だったが、報瀬は先の発言を謝り4人で南極へ行こうと提案する。

周りから気を遣われることを嫌う日向は、自分の問題だから報瀬の南極に行きたい気持ち最優先で良いと笑って見せる。

 

次の日、空港に行くキマリたち。

自分たちのチケットが格安チケットのため日程の変更が出来ないとわかった報瀬は、4人で行くのが最優先だと日向に宣言し100万円を出し新たなチケットを購入する。

新たなチケットを手に入れ食事をする4人。

チケットをカバンにしまおうとした報瀬は、自分のカバンに日向のパスポートが入っているのを発見、空港で靴紐がほどけた日向から一時的にパスポートを預かった事を思い出す。

今回の罰としてドリアンを食べさせられる報瀬と日向。

結局、購入したチケットをキャンセルし、4人は予定通りフリーマントルへ向かう。

 

 

■感想 

南極に行く途中のシンガポールで日向がパスポートを紛失する話。

最後の報瀬の行動がカッコいいのだけれどもオチが笑える。

報瀬ほんとポンコツ(笑)。

1話での強キャラ感から、話が進むほどポンコツ化してって面白い。

 

4人揃って南極へ行くため100万円でチケットを購入しようとする報瀬。

「なに意地になってんだよ」と止めに入る日向。

「うるさい!意地になって何が悪いの?私はそうやって生きてきた。

意地張って馬鹿にされて嫌な思いして、それでも意地張ってきた。

間違ってないから!

気を遣うなって言うならハッキリ言う。

気にするなって言われて気にしない馬鹿にはなりたくない!

先に行けって言われて、先に行く薄情にはなりたくない!

4人で行くって言ったのに、あっさり諦める根性無しにはなりたくない!

4人で行くの!この4人で!それが最優先だから!」

熱い!とても熱い報瀬超カッコいい!

こんなん泣けてしまいます。

 

100万円でビジネスクラスのチケットを購入し勝ち誇る報瀬。

直後、自分のカバンの中に日向のパスポートを発見。

「あれぇ?うそぉ?」と慌てる報瀬。

からの、「報瀬さん。何か隠してますよね」と結月に冷静にツッコまれる一連の流れが最高に面白い!

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さっきの感動を返せよ!ポンコツ報瀬がっ!

 

 

 

 

STAGE7 宇宙を見る船

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フリーマントルに到着したキマリたち。

停泊しているペンギン饅頭号のレポート撮影をするも、相変わらずレポートが全く出来ない報瀬にキマリ達は呆れる。

船室に案内されたキマリ達は船が動き出す前に内部のレポート撮影を行うことにする。

 

食料の買い出しなど出港準備の手伝いをする中、船員と物資の少なさに不安を感じるキマリ達は、かなえに本当に南極に行けるのか問うも「空を見るために必ず行く」と言われるだけだった。 

吟からキマリ達の船室がかつて報瀬の母親が使っていた場所であることを聞いたキマリ達は、ベッドの天井に蓄光塗料で描かれた星空を発見する。

 

夜、寝付けず甲板に出る報瀬。

そこに現れた吟は、3年前、報瀬の母、吟、かなえ達で南極に天文台を造るため日々奮闘するも、報瀬の母の死という結末を迎えてしまったと昔話をする。

「10年、20年掛かろうと報瀬の母と見つけたあの場所でいつか星を見る」と吟は胸の内の決意を語る。

 

出港前の出陣式。

同行者として皆の前で自己紹介するキマリ達。

緊張する報瀬はヤケクソ気味に自己紹介し、場を盛り上げるのだった。 

 

 

■感想 

南極船の出港準備をし、大人たちの決意が伝わってくる回。

大人が大人している作品は良い作品だ。

 

相変わらず報瀬が安定してポンコツ・・・って、もう額にポンコツって貼られてるし(笑)

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どっちから来たのか悩むキマリ達。

見事に全員バラバラ(笑)

仲良いな君たち。

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出陣式で同行者としてキマリ達を紹介するかなえ。

「はい、高校生ですよぉ! 後藤や矢島の女装じゃない本物の女子高生ですよぉ!言っときますけど犯罪ですからね!もう一度言います。犯罪ですからね!敏夫わかってる?」

なんだこの紹介(笑)

犯罪を強調しないで下さい!

「えー、3年前、あの時約束したように、あの時のメンバーは全員帰ってきました。そして新たなメンバーを加え、ここにいる全員で、このメンバーで、あの基地に南極に向かいます」

そこからトーンを落としこのセリフからの挿入歌が泣ける。

巧い演出だよなぁ。

 

 

 

STAGE8 吠えて、狂って、絶叫して

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ついにフリーマントルから南極へ向けて出港したペンギン饅頭号。

陸地から離れ大海原へと進んでいく光景に、キマリは改めて世界の広さを感じる。

隊員たちへの取材、大量のじゃがいもの皮剥き、そして体力をつけるためのトレーニングなど、船内でやらなければならないことの盛り沢山さに疲れ果てるキマリたちは、船酔いし動けなくなってしまう。

それでも体力をつけるため食事をとり、運動するが全て吐いてしまうキマリたち。

 

南半球の海流の激しい所を通過するペンギン饅頭号。

寝る事も出来ない程の大きな揺れの中、精神的にも挫けそうになるキマリたち。

しかし、吐き慣れてきたキマリ達は元気を取り戻し、甲板に出て大波を浴び笑顔を見せる。

 

翌日、波も穏やかになり、船酔いが取れ元気になったキマリ達は、目の前に広がる一面青の世界に驚く。

 

 

■感想 

南極船の中での話で、ひたすら嘔吐してる女子高生を愛でる回。

一体何を見せられたんだ?(笑)

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筋トレで腕が上がらなくなる結月。

それを聞いて喜ぶ日向に「何かしたら軽く死なせますよ!」とけん制するもおでこに落書きされてしまう。

「馬鹿じゃないですか!馬鹿じゃないですか!」と一生懸命風呂で落書きを落とす結月が可愛い。

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風呂場で髪を切ってあげるというキマリ。

結月「地球が砕け散っても嫌です」

報瀬「右に同じ」

キマリ「なんで?私上手いよ!自分で前髪よく切ってるし」

日向(やっと謎が・・・)

報瀬(解けた。だから・・・)

結月(その髪型なんだ)

みんな酷くない?(笑)

確かに変な前髪だなぁとは思っていたけれども。

 

 

 

STAGE9 南極恋物語(ブリザード編)

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縄跳び大会で惨敗するキマリ達は、次に向けて練習に励みながら、意外にも縄跳びが上手な報瀬を冷やかす。

観測隊員の敏夫から恋の相談を受けたキマリたちは、敏夫が恋い焦がれる相手が隊長の吟だと知って呆れてしまう。

吟との距離を少しでも縮めるため、報瀬に何か情報はないかと尋ねる敏夫だったが、母の知り合いというだけで、何も話せることはないと答える報瀬。

キマリ達は動画の再生数のため隊員の恋の行方をリポートに入れる事にする。

 

報瀬に吟のインタビューをお願いするキマリ達だったが、報瀬は距離があるからと断り、吟もまた報瀬とは距離があるとかなえに打ち明けるのだった。

 

嫌がる報瀬を置いて吟の私生活についてインタビューをするキマリ達は、「雲みたいな人が好き」と吟から聞きだし敏夫に伝えるが敏夫は意味が分からず困惑する。

 

自分の事をどう思っているか報瀬に問う吟。

報瀬は母の捜索を打ち切った吟を憎んで無いと答え、母の帰りを待つ気持ちを変えるために南極に行くしかないと吐露する。

 

定着氷にぶつかり、氷に乗り上げ砕きながら進むラミング航行で前に進むペンギン饅頭号。

無事南極に到着しキマリ達4人は南極に降り立つ。

勝ち誇る報瀬は今までの鬱憤を晴らすかのように「ざまーみろ!」と叫ぶのだった。

 

 

■感想 

報瀬と吟さんのお話し。

お互いちょっと似てて、コミュニケーションがあまりうまく取れてないけど、縄跳びの件とかちょっと感動できる。

報瀬が縄跳び上手いのは吟さんが教えたからなのか・・・。

大人もみんな良いキャラしてる。

そして南極到着!

報瀬の「ざまーみろ!」に感動する。

 

周りから吟が相手では無理だと言われる敏夫。

「人を好きになるのは自由だ。俺昔から憧れてたんだ!ああいう強い人!」

「どうしてです?」と問う結月。

「守って・・・くれそうだなって」

「・・・死ねばいいのに」

結月の冷たい言葉が笑える。

 

報瀬の母が出かけてしまい幼稚園児の報瀬と二人きりになる吟。

「はいお釣りです」とお店ごっこを始める報瀬い対し、

「知らない人にお金渡したらダメ」と真顔で答える吟。

吟さん、あのさぁ(笑)

真面目で不器用なのか?そうなのか?

「え?」って固まってる幼稚園児の報瀬が可愛すぎる。

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吟に「どう思ってるか聞いておこうと思って」と問われる報瀬。

「憎んでるって言って欲しいんですか?憎んでません。
お母さんが民間の観測船に乗る事になった時、何度も聞きました。
南極観測には危険もあるって。
南極がそういう所だという事は理解しているつもりです」

「でも私は隊長だった」

「落ち度があったんですか?あなたの判断ミスでお母さんは南極に取り残されたんですか?」

「ああするしかなかった」

「じゃあ、それで良いじゃないですか」

「分かった。一つだけ聞かせて。それは本心?本当にそう思ってるのね?」

「分かりません。だから話すのが嫌だったんです!
どう思ってるかなんて全然分からない。ただ、ただお母さんは帰ってこない。私の毎日は変わらないのに!
帰ってくるのを待っていた毎日とずっと一緒で何も変わらない。
毎日毎日思うんです。まるで帰ってくるのを待っているみたいだって。
変えるには行くしかないんです。お母さんが居る宇宙よりも遠い場所に!」

涙ながらに話す報瀬のこの会話が物悲しくて何とも言えない・・・・。

母は死んでいるけど、毎日そのまま帰りを待ってる・・・そんな報瀬の複雑な感情がよく分かる会話だった。

 

 

 

STAGE10 パーシャル友情

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ついに南極に到着したキマリ達は、昭和基地をかなえから軽く案内された後、荷物の積み込みや掃除、雪かき等次から次へと言い渡される仕事を忙しくこなしていく。

そんな中、出発前に受けたドラマのオーディションに合格したとメールを貰う結月は、ドラマ撮影に入ったらみんなと一緒に居られないと言い出す。

みんな親友なんだから問題ないと言うキマリだったが、友達になろうと言われていない結月は自分に隠れて3人で親友になったと拗ねてしまう。

 

後日、楽しみにしてくれる人もいるからとドラマに出演する事にした結月は、これがあれば心配ないと自作の「友達誓約書」をキマリ達に見せる。

報瀬は意味無いと誓約書をその場で却下し、キマリは泣き出し友達の作り方が分からない結月を抱きしめる。

 

キマリが泣き出した理由が分からない結月。

報瀬と日向は友達とは言葉ではなく気持ちだと結月に教える。

 

結月の部屋を訪れるキマリ。

キマリはめぐみとの関係を語り、あまりやり取りはしないけれど、相手を想い信頼する関係を伝える。

そこにサプライズで手作りケーキを持って乱入してくる報瀬と日向。

キマリ達は船酔いのため実施できなかった結月の誕生日を行い、結月は初めての友達から祝われる誕生日に号泣する。

 

翌日、突き詰めると友達は何だか分からないと作業をしながら話をするキマリ、報瀬、日向。

そこに「ありがと」「ね」とお礼のラインが結月から来たキマリは、友達はひらがな一文字だと言い「ね」と返す。

 

 

■感想 

南極に到着して結月が友情を拗らせる話。

友達誓約書とか拗らせすぎだろ。

それ見て泣いちゃうキマリもいい。

「ね」の一文字に全てが込められてて、ちょっと良い話。

 

ドラマのオーディションに合格する結月。 

「ドラマになったら時間とか無くなっちゃうんです!こんな風に一緒に居られなくなっちゃうんですよ!」

報瀬「それが嫌なの?」

日向「まあでもドラマが無くてもそれぞれ生活バラバラだしな」

結月「え、でも・・・」

キマリ「いいじゃん。もう皆親友なんだし」

結月「え?親友?親友なんですか?いつの間にそういう話になったんですか?私が北海道に居る間にそういう話になったんですか?なったんですね。3人だけで。私に内緒で」

これは拗らせてる(笑)

キマリに「泣くな」と言う日向の気持ちもわかるわ。

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ドラマをやることにした結月はキマリ達に書いて欲しいと「友達誓約書」を持ってくる。 

・・・なんだ?この内容(笑)

友達誓約書

①私、白石結月とあなたは、友達である、ということを約束してください

②この旅が終わったとしても、私たちの友情は絶対に終わらない、と約束してください

③どんなに距離が離れていても、私たちは友達であり続けると約束してください

④どれだけの時間私と会えなくても、私と友達であり続けると約束してください

⑤もしも時間を合わせることできたなら、何があっても必ず会う、と約束してください 

 

友達誓約書で泣き出したキマリとギクシャクしてしまう結月。

日向「どうする?」

報瀬「ちゃんと話せる自信ない」

日向「じゃあほっとくか?」

報瀬「そうとは言ってない」

なんだか仲良いな君たち。

日向「ゆづ、心配するな。別に怒ってる訳じゃない」

結月「でも泣いてましたよキマリさん」

報瀬「寂しかったんだと思う・・・任せた!」

日向「放棄すんなよ!」

結月「私何か変ですか?」

日向「いや、まあ、変じゃない。私もゆづの立場だったらそんな感じなのかもなって思うし」

報瀬「友達って言葉じゃないと思うから」

結月「それよく聞きますけど、じゃあ何なんです?」

日向「お前なぁ・・・あーいやーだからー。気持ち?」

一言いうだけで日向に全振りする報瀬が笑える。

やっぱりポンコツじゃねーか!

日向は苦労人だな(笑)

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友達とはひらがな一文字だと発見するキマリ。

心がジーンとする、ちょっと良いシーンだ。

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■日向の名言(迷言) 

「時計の針を一番進めるものは忙しさである」 

 

 

 

STAGE11 ドラム缶でぶっ飛ばせ!

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大晦日に予定されている南極と日本を繋ぐ中継のテストをしているキマリたち。

中継の話を聞きつけた日向の学生時代の友達が現れるも、日向は足が攣ったと嘘を付きその場から居なくなってしまう。

 

いつもと様子が違う日向が気になる報瀬は、外に出て行った日向の後を追う。

報瀬は雪に蹴りを入れながら「ふざけんな!」と叫び散らし激怒する日向を発見するも、皆の元に戻った日向はいつも通りの日向に戻っていた。 

 

その日の作業を終え基地に戻るキマリ達。

皆と風呂に入らず麻雀に参加する報瀬は、基地宛に日向の友達からメールが来ている事を聞き勝手にメールを読んでしまう。

そこに現れる日向たち。

報瀬は怒ってた日向が心配で何かあるなら相談して欲しいと本心を日向にぶつける。

 

報瀬に促され高校時代の話を始める日向。

ーー高校時代は陸上部に所属し短距離走の実力者だった日向は、引退を控えた上級生を差し置いて学内選考で自分が勝ち、大会に出ていいのかと悩んでいた。

同級生から「実力主義なのだから問題ない」と励まされ大会出場の座を射止めるも、その事に上級生は「日向は遠慮がない」と周囲に激怒。

同級生も上級生と同じく「日向が悪い」と手のひらを返し、梯子を外されたことにショックを受け陸上部を退部。

その後もこの件がきっかけであることないこと悪い噂を流されたのが原因で退学してしまうーー

メールはその時のチームメイトからで、友達が南極に行った事が自慢で話がしたいと連絡してきたと語る日向。

 

次の日、日向の話を聞いたキマリ達は落ち込むも、日向に喝を入れられてしまう。

その日の夜、友達の行動に納得ができない報瀬は怒りを露にする。

そんな報瀬を見た日向は「多分まだ怖いんだ」と告げ、報瀬に南極に連れて来てくれてありがとうと礼を言う。

 

大晦日。中継の準備をするキマリ達。

「許したら楽になるかな?」と報瀬に話をする日向。

突然カメラの前に立つ報瀬は日向の友達にこれ以上日向に関わるなと言い、「日向は前を向いて歩き始めてる。今更なによ、ざけんなよ!」と啖呵を切る。

 

 

■感想 

三宅日向の高校時代の友達との話。

日向の過去が語られ4人の友情が更に強くなる。

良い話しだなぁ。

 

日本との中継本番の前に日向の高校時代の友達に話し始める報瀬。

「始まる前に一つだけいいですか。

悪いけど三宅日向にもう関わらないでくれませんか。

あなた達は日向が学校を辞めて辛くて苦しくて、あなた達の事恨んでると思っていたかもしれない。

毎日部活の事思い出して、泣いてると思っていたかもしれない。

けど、けど・・・」

「けど、そんな事ないから!日向ちゃんは今私たちと最高に楽しくて超充実した、そこに居たら絶対できないような旅をしてるの!」

「日向はもうとっくに前を向いて、もうとっくに歩き出しているから。

私達と一緒に踏み出しているから!

私は日向と違って性格悪いからハッキリ言う。

あなた達はそのままモヤモヤした気持ちを引きずって生きて行きなよ!

人を傷つけて苦しめたんだよ!その位抱えて生きて行きなよ!

それが人を傷つけた代償だよ!私の友達を傷つけた代償だよ!

今更なによ、ざけんなよ」

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「ざけんなよ」と啖呵を切る報瀬がカッコよすぎた。

いつもポンコツポンコツ言ってすみませんでした!

普段すごくしっかりしている日向が、ボロボロ泣いてるの見て感動してしまった。

毎回、話後半の良い所で音楽かぶせてくるんだけど、盛り上がるよなー。

だめだ、これは泣いてしまうわ。

 

報瀬が麻雀を打ってる時に、後ろで見ていて色々牌について喋っちゃうキマリ。

「にんべんに五って書いて何て読むの?予備の白いの混じってるよ!あーその鳥可愛い!」

からの怒りの報瀬(笑)

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自分が小さい頃、親の麻雀を見ながら同じ事をしていたのを思い出し大爆笑してしまった。

 

 

 

STAGE12 宇宙よりも遠い場所

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母が南極から帰らなかったあの時からずっと醒めない夢の中にいる報瀬。

吟とかなえから報瀬の母・貴子が消息を絶った内地への任務に行かないかと誘われるキマリ達だったが、報瀬は回答を保留する。

 

吟からの誘いを聞いてからずっと上の空な報瀬。

報瀬は南極に来ても夢から醒めず何も変わっていないとキマリ達に打ち明け、もし母がいる場所に行ってもこの夢が醒めなかったら、そう考えると怖くてたまらないと任務をためらう理由を語る。

 

「思い込みが現実の理不尽を突破し不可能を可能にし自分を前に進める」と再び貴子の元へ向かう理由を報瀬に語る吟。

部屋で100万円稼いだ事を一つ一つ思い出す報瀬は、これまでの自身の強い思いを再確認し任務への参加を決意する。

 

内地に向かう途中で報瀬は、いつも1人で南極の事ばかり考えていた自分に南極まで一緒に旅をしてくれる友達ができた事を改めて実感する。

 

南極チャレンジ1次隊天文観測所に到着するキマリ達。

まだまだ完成までは何年も掛かると言う吟は「小淵沢天文台ができるのは相当先だけど。でも・・・」と空を仰ぎ涙を見せる。

どこか気分の晴れない報瀬を見たキマリ達3人は、報瀬の母が確かにここにいた証拠を見つけようと懸命に遺品を探しまわり、貴子のノートパソコンを発見する。 

 

基地に戻り母のノートパソコンに電源を入れる報瀬。

立ち上がったパソコンに送られてくる母が亡くなった後も母宛てに出していた1000通を超える自分のメールを見た報瀬は気持ちが高ぶり「お母さん!」と叫び号泣する。

 

 

■感想 

報瀬が母を亡くしてからの日々、そして長い長い旅の終わり、旅の集大成、涙なくして見れない報瀬回。

「母の元へと向かう最後の旅が始まる。日本から1万4千キロ。宇宙より遠いその場所へ」

もうね、このコピー見るだけで泣けてくる。

 

上の空な報瀬と話をしてくると言うも簡単に玉砕するキマリ。

ノープラン過ぎる(笑)

「どうしよう?」って報瀬に訊いてどうする?

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吟たちからの誘いを受け悩んでる報瀬が、キマリ達に今の気持ちを語る。

「別に落ち込んでるとか悩んでるとかじゃないの。むしろ普通って言うか。普通過ぎるって言うか」

「私ね、南極に来たら泣くんじゃないかとずっと思ってた。これがお母さんの見た景色なんだ。この景色にお母さんは感動して、こんな素敵な所だからお母さん来たいって思ったんだ。そんな風になるって。でも、実際はそんな事全然なくて、何見ても写真と一緒だ位で」

「分かってる。何の為にここまで来たんだって。でも、そこに着いたらもう先はない。終わりなの。もし行って何も変わらなったら、私はきっと一生今の気持ちのままなんだって」

報瀬の気持ちが痛い。

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内地に向かう旅の中、友達が出来た事を実感し母に報告する報瀬。

「Dear お母さん

友達が出来ました。ずっと独りで良いと思っていた私に友達が出来ました。

ちょっぴり変で、ちょっぴり面倒で、ちょっぴり駄目な人たちだけど、一緒に南極まで旅してくれる友達が。

喧嘩したり泣いたり困ったりして、それでもお母さんの居たこの場所に、こんな遠くまで一緒に旅してくれました。

私はみんなが一緒だったからここまで来れました。

お母さん、そこから何が見えますか?

お母さんが見たのと同じ景色が私にも見えますか?

もうすぐ着きます。

お母さんが居るその場所に」

キマリ達と楽しそうに過ごす報瀬。

本当に良いシーンの連続だ。

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キマリ達が報瀬母のPCを発見、そのPCを立ち上げ、報瀬が受信される自分のメールを見て号泣、部屋の外にいるキマリ達号泣、見ているをこっちも号泣。

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もうね、涙で画面が見えませんよ。

どこか母の死を受け入れていなかったが、母はもう居ないという現実。

そして、何度もくじけそうになって、メールを書いては戦ってきた日々。

それらの想いが全てこのワンシーンで吐き出される。

近年のアニメの中でも、とてもとても素晴らしいシーンの一つ。

本当に感動した。

 

■日向の名言(迷言) 

「何かをするのが思いやりではない。何もしないのも思いやりである」

 

 

 

STAGE13 きっとまた旅に出る

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3ヶ月の滞在期間が終わり夏隊帰還まであと3日。

朝食の支度の手伝い、ミーティングの司会進行、ゴミ出し、トイレ掃除と南極での生活にもすっかり慣れたキマリたち。

 

帰りたくないと言い始めるキマリに、そんな訳にはいかないと諭す日向。

キマリはまた4人で南極に来ようと言い、同じ気持ちの3人は了承する。

 

髪をバッサリとカットし夏隊帰還式典で挨拶する報瀬は「この景色と風と空と、仲間と一緒に困難を乗り越える時間を愛した母同様に、自分も南極が大好きだ」と語り、大きな拍手をもらい、その言葉に吟は涙する。

一緒に越冬させて欲しいと吟に母のパソコンを渡し南極を去る報瀬。

 

夜、ペンギン饅頭号の甲板で最後の撮影をするキマリ達は頭上に広がるオーロラを見て大はしゃぎする。

報瀬母のパソコンにあった未送信メールを報瀬に送る吟。

「本物はこの一万倍綺麗だよ」とオーロラの写真が母から送られてきた報瀬は「知ってる」と笑うのだった。

 

日本の空港に到着したキマリ、報瀬、日向、結月の4人は、この4人できっとまた旅に出ることを誓い合う。

こうして4人はそれぞれの日常へと戻っていくのであった。

家に戻ってきたことをめぐみに連絡するキマリは、めぐみが北極に居ると知り驚くのだった。

 

 

■感想 

キマリ達が日本に帰還する最終回。

オーロラメールの演出がニクイ。

そして最後のオチが上手い。

お前、北極にいるのかよっ!

確かに途中で伏線も張ってたな。

なるほど、そうきたかって感じのオチだった。

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すっかり南極の生活に慣れるキマリたち・・・。

報瀬の麻雀は慣れるってレベルじゃねーぞ(笑)

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「本物はこの一万倍綺麗だよ」とオーロラの写真が母から送られてきて、「知ってる」と笑う報瀬。

作品の最後を飾る良いシーンだ!

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「宇宙よりも遠い場所」本当に素晴らしい作品でした。

製作スタッフに感謝。

綺麗に終わってるけど、またこの4人の旅が見てみたい。

 

 

 

 

三宅日向名言(迷言)集

2話:引き返せるうちは旅ではない。引き返せなくなった時に初めてそれは旅になるのだ!

3話:想いの強さと我儘は紙一重である。

4話:空にある星が全てと思うなかれ。

5話:人には悪意があるんだ。悪意に悪意で向き合うな。胸を張れ!

10話:時計の針を一番進めるものは忙しさである。

12話:何かをするのが思いやりではない。何もしないのも思いやりである。